カテゴリー
テーマごとに作品紹介

あまりにもHard Core過ぎてブレイクしなかったMC

1990年代Hip Hopは群雄割拠の時代。多くのアーティストが乱立していた。ビジネスとして巨大なマネーを動かすにはまだまだ未成熟だった当時のシーン。実力は申し分ないのにブレイクできなかったアーティストも多かった。

ビジネスとして成立するには、多くの人間に受け入れられる必要がある。しかし、以下に挙げる楽曲は、万人受けすることを目的に制作されたものではない。確実に客を選ぶ。

粗削りなサウンドは一見チープに聞こえるが、その不器用さに”野郎イズム”を感じずにはいられない。今回は、Smoothe Da Hustler(スムーズ・ダ・ハスラー)というMCに注目してみる。

Broken Language [Feat. Trigger The Gambler] / Smoothe Da Hustler

これはSmoothe Da Hustler(スムーズ・ダ・ハスラー)の「Broken Language」という曲。Buddha Brand(ブッダ・ブランド)のDev-Large(デヴ・ラージ)こと、DL(ディーエル)の「壊れ言葉」という表現も、この曲のタイトルが元になっているとか。

客演で参加しているTrigger The Gambler(トリガー・ザ・ギャンブラー)は実の兄弟。ちなみに青いニット帽をかぶっているほうがSmoothe Da Hustler(スムーズ・ダ・ハスラー)。見事なマイクリレーを披露している。

Make Or Take [Feat. Smooth Da Hustler] / Nine

ガラガラの声が印象的なSmoothe Da Hustler(スムーズ・ダ・ハスラー)。そんなガラガラ同士でコラボレーションしたのがこの曲。黒シャツ金ネックの方がNine(ナイン)。

Smoothe Da Hustler(スムーズ・ダ・ハスラー)の上をいくダミ声はそういないだろう。哀愁漂うトラックが意外とハマっている。隠れた名曲のひとつ。

これらの曲は、1996年にProfile(プロファイル)というレーベルからリリースされた2枚のアルバムに収録されている。いずれも廃盤だが、どこかで中古盤を見つけたら手にとってみよう。

リンク