Crooklyn Dodgers(クルックリン・ドジャーズ)の概要
Crooklyn Dodgers(クルックリン・ドジャーズ)は、ニューヨーク、ブルックリン地区出身アーティストによって構成された、スペシャル・グループである。
わざわざ「スペシャル」を付けたのには理由がある。なんと、彼らの楽曲は、1994年から2007年までの13年間で、たったの3曲しか存在しない。
さらに、1曲ごとにプロデューサーが異なり、ラップしているメンバーも、曲ごとに総入れ替え。もはや、ワケがわからない。
Crooklyn Dodgers(クルックリン・ドジャーズ)というのは、要するに、「枠組み」のことで、中身の内容は、とくに限定されていないのである。
以下、1曲ごとに、構成メンバーやプロデューサーを紹介していこう。
目次
Crooklyn
1994年にリリースした、ファースト・シングル「Crooklyn」は、映画『Crooklyn』のサウンドトラックに収録されている看板曲。
この曲でラップしている3人は、Special ED(スペシャル・エド)、Black Moon(ブラック・ムーン)のBuckshot(バックショット)、Juice Crew(ジュース・クルー)のMasta Ace(マスター・エース)。
プロモーション・ヴィデオの冒頭には、Mike Tyson(マイク・タイソン)やMichael Jordan(マイケル・ジョーダン)が出演。さらに、Black Moon(ブラック・ムーン)「Who Got Da Props?」、Gang Starr(ギャング・スター)「The Place Where We Dwell」と続いて、いよいよ本曲に入る。
プロデュースは、Q-Tip(キュー・ティップ)。1994年にしか出せないような、かなりドープな仕上がり。
●Crooklyn / Crooklyn Dodgers (Special Ed, Masta Ace & Buckshot)
この曲が収録されている作品
Crooklyn: Music From The Motion Picture (Volume 1) (1994/05/10) Original Soundtrack
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Return Of The Crooklyn Dodgers
翌1995年、セカンド・シングル「Return Of The Crooklyn Dodgers」をリリース。この曲は、Spike Lee(スパイク・リー)監督映画『Clockers』のサウンドトラックに収録されている。
今回のメンバーは、Chubb Rock(チャブ・ロック)、Jeru The Damaja(ジェルー・ザ・ダメイジャ)、O.C.(オー・シー)の3人。
プロデュースは、DJ Premier(DJプレミア)。この曲のクオリティを考えると、サントラの1曲として埋もれてしまうのは、実に嘆かわしいことだ。
●Return Of The Crooklyn Dodgers / Crooklyn Dodgers ’95 (Chubb Rock, Jeru The Damaja & O.C.)
この曲が収録されている作品
Clockers (1995 Film) (2006/03/28) Terence Blanchard
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Brooklyn On My Mind
時は流れ、2007年に、サード・シングル「Brooklyn On My Mind」がリリース。この曲は、プロデューサーである、9th Wonder(ナインス・ワンダー)のアルバム「The Dream Merchant Vol. 2」に収録されている。
1990年代にリリースされた過去2枚のシングル曲と比較すれば、ハイファイなサウンドに洗練されているが、重低音のベースを前面に押し出すスタイルは、ここでも健在。
プロデューサーがすべての曲で異なるにも関わらず、奇妙な統一感が存在しているのは、素直にすごいと感心せざるを得ない。
●Brooklyn On My Mind [Feat. Crooklyn Dodgers (Mos Def, Jean Grae & Memphis Bleek)] / 9th Wonder
この曲が収録されている作品
Dream Merchant 2 (2007/10/09) 9th Wonder
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