Rhymester(ライムスター)といえば、この曲を思い浮かべるヘッズも多いことだろう。
そう、1998年にリリースした、大ヒットシングル「B-Boyイズム」である。
●B-Boyイズム / Rhymester
[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=rI58sRRW-wE[/youtube]
むかし、あまりの中毒性に、リリック(歌詞)を暗唱できるまでリピートして聴いていた思い出がある。
決して譲れないぜこの美学
何者にも媚びず己を磨く
とか、
目クソ鼻クソのカテゴライズ
耳クソの価値もない
など、ヒップホップ・ヘッズにとっての金言格言がぎっしりと詰まっている。練り込まれた一語一句は、誤解を生じさせないよう、慎重に言葉を選んでいるのがわかる。
前作のシングル「耳ヲ貸スベキ」から2年以上も経ってのリリースとあってか、全くもってムダなく言葉のパズルが埋まっている。日本のヒップホップ作品の中でも、屈指の作品と言えるだろう。
B-BOYイズム (1998/05/15) RHYMESTER |
そして、このオリジナル・バージョンに勝るとも劣らないリミックス作品が存在する。「B-Boyイズム (80’s Remix)」というリミックスだ。このバージョンは、CDにも収録されている。たしかに、こちらも悪くはない。だが、それを凌ぐインパクトのリミックス作品が存在するのだ。
●B-Boyイズム (パチアツ Remix) / Rhymester (from タマフル 20130202 「ディスコ954」 DJ JIN)
単品の音源が見つからなかったので、DJ Jin(DJジン)のミックス音源から。2:13あたりから流れるのが、Rhymester(ライムスター)の代表シングル「B-Boyイズム (パチアツRemix)」だ。
Incredible Bongo Band(インクレディブル・ボンゴ・バンド)の大ネタ「Apache」を使用したこのリミックスは、CDシングルや12インチ・シングルにも収録されていないレアなバージョンである。
プロモ・オンリーのレコードか、それをかけたDJのミックス音源でしか、お目にかかることは出来ないシロモノ。権利問題等あるのかもしれないが、これだけカッコイイ曲は、究極の二次制作として出回ってもいいのではないかと思う。
ちなみに、この元ネタとなっている曲が以下のインスト作品。
●Apache / Incredible Bongo Band
[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=WY-Z6wm6TMQ[/youtube]
Bongo Rock (2006/08/29) INCREDIBLE BONGO BAND |
このネタは、ヒップホップ作品では定番ネタとして知られ、このネタを使った曲を「アパッチ使い」などと言う。
Nasも2003年に「Apache」をふんだんに使った「アパッチ使い」の曲をリリースしている。
●Made You Lock / Nas
[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=jUW8zOIy-HE[/youtube]
ドラム部の「Apache」の上に、さらに「Apache」の1:46あたりの部分をかぶせるという荒技。アパッチ好きにはたまらない1曲。
God’s Son (2002/12/17) Nas |