1990年代のおすすめアルバム100

1990年代のヒップホップとはどんなものなのか。まずは以下の100枚を聴いいただきたい。

1990年にリリースされた作品10枚
1991年にリリースされた作品10枚
1992年にリリースされた作品10枚
1993年にリリースされた作品10枚
1994年にリリースされた作品10枚
1995年にリリースされた作品10枚
1996年にリリースされた作品10枚
1997年にリリースされた作品10枚
1998年にリリースされた作品10枚
1999年にリリースされた作品10枚

1990年

1980年代オールド・スクールのテイストがやや残っている。荒削りだが新時代を予感させる作品が増えてきた年。ネタ元（原曲）の魅力を活かして曲にできた素晴らしい時代だ。

: Business As Usual
EPMD（イー・ピー・エム・ディー）
: Let The Rhythm Hit 'Em
Eric B & Rakim（エリック・ビー＆ラキム）
: Mama Said Knock You Out
LL Cool J（エル・エル・クール・ジェー）
: One For All
Brand Nubian（ブランド・ヌビアン）
: Fear Of A Black Planet
Public Enemy（パブリック・エネミー）
: Funky Technician
Lord Finesse & DJ Mike Smooth（ロード・フィネス＆ＤＪマイク・スムーズ）
: Wanted: Dead Or Alive
Kool G Rap & DJ Polo（クール・ジー・ラップ＆ＤＪポロ）
: Starting From Zero
Intelligent Hoodlum（インテリジェント・フッドラム）
: Tell The World My Name
K-Solo（ケイ・ソロ）
: Down To Earth
Monie Love（モニー・ラヴ）

1991年

Native Tongue（ネイティブ・タン）らが台頭しはじめ、本格的にニュースクールが到来する。ジャズやレアグルーヴなどをネタに取り入れることで新たな可能性を模索。徐々にスローなビートが主流になって行く。

: The Low End Theory
A Tribe Called Quest（ア・トライブ・コールド・クエスト）
: Breaking Atoms
Main Source（メイン・ソース）
: Naughty By Nature
Naughty By Nature（ノーティー・バイ・ネイチャー）
: De La Soul Is Dead
De La Soul（デ・ラ・ソウル）
: Ain't A Damn Thing Changed
Nice & Smooth（ナイス＆スムーズ）
: Apocalypse 91... The Enemy Strikes Black
Public Enemy（パブリック・エネミー）
: A Wolf In Sheep's Clothing
Black Sheep（ブラック・シープ）
: The Ruler's Back
Slick Rick（スリック・リック）
: Cypress Hill
Cypress Hill（サイプレス・ヒル）
: Organized Konfusion
Organized Konfusion（オーガナイズド・コンフュージョン）

1992年

この年、Dr. Dre（ドクター・ドレ）がG-Funk（ジー・ファンク）旋風を巻き起こした。西海岸のヒップホップが隆盛を極め、アルバム「Chronic」はヒップホップのバイブルとなった。

: The Chronic
Dr. Dre（ドクター・ドレ）
: Bizarre Ride II The Pharcyde
The Pharcyde（ザ・ファーサイド）
: Business Never Personal
EPMD（イー・ピー・エム・ディー）
: Don't Sweat The Technique
Eric B & Rakim（エリック・ビー＆ラキム）
: Whut? Thee Album
Redman（レッドマン）
: Mecca And Soul Brother
Pete Rock & C.L. Smooth（ピート・ロック＆シー・エル・スムーズ）
: In God We Trust
Brand Nubian（ブランド・ヌビアン）
: Stunts, Blunts, & Hip Hop
Diamond D（ダイアモンド・ディー）
: Runaway Slave
Showbiz & AG（ショウビズ＆エー・ジー）
: Funk Your Head Up
Ultramagnetic MC's（ウルトラマグネティック・エムシーズ）

1993年

サンプリング手法もかなり洗練され、多くの名盤が生まれた年。Wu-Tang Clan（ウータン・クラン）のデビューアルバム「Enter The Wu-Tang (36 Chambers)」は、この年の暮れにリリース。衝撃を与えた。

: Doggystyle
Snoop Doggy Dogg（スヌープ・ドギー・ドッグ）
: Enter The Wu-Tang (36 Chambers)
Wu-Tang Clan（ウータン・クラン）
: Midnight Marauders
A Tribe Called Quest（ア・トライブ・コールド・クエスト）
: Enta Da Stage
Black Moon（ブラック・ムーン）
: Return Of The Boom Bap
KRS-One（ケー・アール・エス・ワン）
: 93 'Till Infinity
Souls Of Mischief（ソウルズ・オブ・ミスチーフ）
: Here Come The Lords
Lords Of The Underground（ローズ・オブ・ジ・アンダーグラウンド）
: Vagina Diner
Akinyele（アキネリ）
: Bacdafucup
Onix（オニックス）
: Beyond Flavor
Original Flavor（オリジナル・フレーバー）

1994年

ヒップホップの歴史的に見ても異常なほど名盤がリリースされた豊作の年。サンプリング手法によるヒップホップ・サウンドが極限まで洗練された時代。

: Illmatic
Nas（ナス）
: Ready To Die
The Notorious B.I.G.（ザ・ノトーリアス・ビー・アイ・ジー）
: Word...Life
O.C.（オー・シー）
: Regolate... G Funk Era
Warren G（ウォーレン・ジー）
: The Main Ingredient
Pete Rock & C.L. Smooth（ピート・ロック＆シー・エル・スムーズ）
: The Beatnuts: Street Level
The Beatnuts（ザ・ビートナッツ）
: A Constipated Monkey
Kurious（キュリアス）
: Stress: The Extinction Agenda
Organized Konfusion（オーガナイズド・コンフュージョン）
: The Sun Rises In The East
Jeru The Damaja（ジェルー・ザ・ダメイジャ）
: Black Bastards
KMD（ケー・エム・ディー）

1995年

ひとつの黄金期。以後、商業音楽とアンダーグラウンドの二極化が顕著になってゆく。サンプリングは権利問題が取り沙汰される。ヒップホップ音楽がビジネスになるとわかり、ネタ元のアーティストがゴネはじめたのだろう。

: The Infamous
Mobb Deep（モブ・ディープ）
: 2000
Grand Puba（グランド・プーバ）
: Dah Shinin'
Smif-N-Wessun（スミフン・ウェッスン）
: Only Built 4 Cuban Linx...
Raekwon（レイクォン）
: Doe Or Die
AZ（エイ・ジー）
: Lifestylez Ov Da Poor And Dangerous
Big L（ビッグ・エル）
: The Natural
Mic Geronimo（マイク・ジェロニモ）
: Livin' Proof
Group Home（グループ・ホーム）
: 4, 5, 6
Kool G Rap（クール・ジー・ラップ）
: Do You Want More?!!!??!
The Roots（ザ・ルーツ）

1996年

アナログ特有のザラザラ感が減少し、ポップスに近い商業ヒップホップが成長していった年。その反面、原曲の権利保有者に、高額な権利料を支払ってでもサンプリングにこだわるアーティストも存在する。

: Reasonable Doubt
Jay-Z（ジェイ・ジー）
: Hell On Earth
Mobb Deep（モブ・ディープ）
: All Eyez On Me
2Pac（トゥパック）
: Ironman
Ghostface Killah（ゴーストフェイス・キラー）
: The Awakening
Lord Finesse（ロード・フィネス）
: The Coming
Busta Rhymes（バスタ・ライムズ）
: Legal Drug Money
Lost Boyz（ロスト・ボーイズ）
: From Where???
Mad Skillz（マッド・スキルズ）
: Firing Squad
M.O.P（エム・オー・ピー）
: Cloud 9
Nine（ナイン）

1997年

この年になると、サンプリングによる作曲手法は成熟し、芸術的なサウンドコラージュを愉しむことができる。また、Company Flow（カンパニー・フロウ）がデビュー作「Funcrusher Plus」をリリース。アンダーグラウンド・ヒップホップを定義した。

: Funcrusher Plus
Company Flow（カンパニー・フロウ）
: Life After Death
The Notoroious B.I.G.（ザ・ノトーリアス・ビー・アイ・ジー）
: Jewelz
O.C.（オー・シー）
: One Day It'll All Make Sense
Common（コモン）
: The 18th Letter
Rakim（ラキム）
: Wu-Tang Forever
Wu-Tang Clan（ウータン・クラン）
: Uptown Saturday Night
Camp Lo（キャンプ・ロー）
: Da Dirty 30
CRU（クルー）
: That's Them
Artifacts（アーティファクツ）
: The War Report
Capone-N-Noreaga（カポーン＆ノリエガ）

1998年

シンセなどのデジタル音が増えはじめる。ヒップホップ音楽が本格的にビッグ・ビジネスとして成立した年。DMX（ディー・エム・エックス）は500万枚もアルバムを売った。

: Mos Def & Talib Kweli Are Black Star
Black Star（ブラック・スター）
: Sool Survivor
Pete Rock（ピート・ロック）
: Capital Punishment
Big Pun（ビッグ・パン）
: E.L.E. (Extinction Level Event)
Busta Rhymes（バスタ・ライムズ）
: It's Dark And Hell Is Hot
DMX（ディー・エム・エックス）
: Vol. 2... Hard Knock Life
Jay-Z（ジェイ・ジー）
: Tical 2000: Judgement Day
Method Man（メソッド・マン）
: Make It Reign
Lord Tariq & Peter Gunz（ロード・タリーク＆ピーター・ガンズ）
: N.O.R.E.
Noreaga（ノリエガ）
: Coming Of Age
Memphis Bleek（メンフィス・ブリーク）

1999年

サンプリング規制の強化とともにデジタル化が促進。Dr. Dre（ドクター・ドレ）がG-Funk（ジー・ファンク）を進化させ、新たなヒップホップ・サウンドを提唱した。さらに、白人MCであるEminem（エミネム）をメイン・ストリームへと引っぱり上げた。

: 2001
Dr. Dre（ドクター・ドレ）
: The Slim Shady LP
Eminem（エミネム）
: Life & Times Of S. Carter ...Volume 3
Jay-Z（ジェイ・ジー）
: Things Fall Apart
The Roots（ザ・ルーツ）
: Blackout!
Method Man & Redman（メソッド・マン＆レッドマン）
: The Master
Rakim（ラキム）
: LB IV Life
Lost Boyz（ロスト・ボーイズ）
: Murda Muzik
Mobb Deep（モブ・ディープ）
: Internal Affairs
Pharoahe Monch（ファロア・モンチ）
: Black On Both Sides
Mos Def（モス・デフ）

1990年代のおすすめアルバム100